最近、スーパーなどの店頭、もしくは飲食店のメニューなどで「国産小麦使用」という表示を見かけることが多くなりました。

平成27月4月の「第139回民間流通連絡協議会作業チーム用説明資料」である「最近の国内産小麦の需給について」を見るとそれが明確に分かります。ここでその内容をダイジェスト的にご紹介します。

まず、国産小麦の主要産地での作付面積を見てみるとその傾向が一目瞭然です。本ブログでもご紹介しました北海道の代表的な地産小麦「春よ恋」と「ゆめちから」作付面積の推移を見てみます。23年産から急激にその数字を伸ばしています。
blog図2作付面積

また、九州や北関東でも同様に、国産小麦への作付け転換や、作付け面積の拡大が進んでいます。

では、実際の店頭ではどうでしょうか。POSデータでみた「生麺(チルド)の売上高ランキング(2014年)」から見てみます。

「生うどん」では「北海道産小麦使用表示あり」の商品が1位、「国産小麦使用表示あり」の商品が2位。「冷やし中華」では「国産小麦使用表示あり」の商品が2位と4位、5位。「生中華そば」では「北海道産小麦使用表示あり」の商品が1位と3位。

「生焼きそば」では「国産小麦使用表示あり」の商品が2位。このように国産小麦使用商品が麺市場の上位を確実に占めています。

その状況を売り場で見てみましょう。まず「うどん売り場」です。青線で囲まれているのが「北海道産小麦使用表示」、黄色い線で囲まれているのが「国産小麦使用表示」の商品です。

国産小麦売り場

次は「冷やし中華(つけ麺含む)売り場」です。こちらは囲んである色が逆ですが、うどんと同じように売り場のかなりのスペースを獲得しています。

国産小麦売り場_2

そして、これは顕著な例ですが、某社製の生ラーメン(チルド・主要製品)の販売額の推移(首都圏)を見ると、「産地表示なし」から「北海道小麦使用表示あり」の商品に切り替えた途端、その実績がまさにV字で回復しています。

生ラーメン販売額

ここでご紹介する「国産小麦使用」商品の現状は、ほんの一部です。しかし、様々なデータがその実績を明確に示しています。首都圏での「国産小麦使用」の食パンは2012年から2015年までで、販売実績が10倍にまで伸びています。

日本人が「国産」を好むのは様々なアンケートでも顕著に表れていますが、そこには安全・安心という心理が強く働いているのはもちろんですが、「外国産小麦」との価格差も縮まり、「国産小麦」商品は「味しい」ということが商品として最も評価されていると考えます。

さらに詳しいレポートは「日本の麦の底力」サイトの「国産小麦に関する研究集」にあります。マーケティングデータ等にぜひご利用ください。

http://nihonnomugi.com/technologies

【資料提供】
農林水産政策研究所 括上席研究官 吉田行郷

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